どんぶりをガチャンと手にとる
タレを入れる
ネギをリズム良く
シャリシャリと刻む音
麺を湯に入れた
派手な濃いオレンジ色の
Tシャツを着た店主は慣れた手つきだ
左胸には屋号
店内はお世辞にも綺麗とは言えない
店主は愛想があるわけでもなく
客も何も話してはいない
麺を網にとり2回素早く
左胸には屋号
店内はお世辞にも綺麗とは言えない
店主は愛想があるわけでもなく
客も何も話してはいない
麺を網にとり2回素早く
ジャッジャッと湯切りをする
そこからさらに
スピードを上げて仕上げる
「お待ちどう」
いつもは「ラーメン500円」だけど、今日は「ねぎラーメン600円」をお願いしてみた。
ズズ、ズズ
麺とスープを啜る音
「〜本日の最高気温は40度ありました」
ニュース
それ以外の音はない。
ここのラーメンを食べに何度か来ているが、いつもこんなだ。
深夜3:30頃にカウンターは満席。
立地も良いとは言えず、最寄りの駅でさえ15分はかかる。人通りも少ない。
それでも深夜にタクシーの運ちゃんが休憩がてら路駐しても寄りたいお店。
主に40代カップル、20代の男性、おっさん、タクシーの運ちゃんが客層だが、誰も一言も話さない。
ズズ、ズズ
時計を見る、3:51
なんじゃこれ、
思わずニヤッして、
毎度、なんじゃこれ
お水はセルフ
僕は特に何も考えることもせず、
思い返すと店主はオーダーと
「いらっしゃい」
「お待ちどう」
「ありがとうございました」
のみ。
店内は
ズズ、ズズとテレビの音
ああ、この人たちはちゃんとラーメンを食べに来てるんだな。
「ラーメン屋があるからラーメン屋に行く」じゃなくて「ここのラーメンが好きだからラーメン屋に行く」
夏夜の少し涼しくなっている夜明け前に、ネギうめぇにゃあと思いながら、ふと考えました。
indigo la End「夏夜のマジック」
そこからさらに
スピードを上げて仕上げる
「お待ちどう」
いつもは「ラーメン500円」だけど、今日は「ねぎラーメン600円」をお願いしてみた。
ズズ、ズズ
麺とスープを啜る音
「〜本日の最高気温は40度ありました」
ニュース
それ以外の音はない。
ここのラーメンを食べに何度か来ているが、いつもこんなだ。
深夜3:30頃にカウンターは満席。
立地も良いとは言えず、最寄りの駅でさえ15分はかかる。人通りも少ない。
それでも深夜にタクシーの運ちゃんが休憩がてら路駐しても寄りたいお店。
主に40代カップル、20代の男性、おっさん、タクシーの運ちゃんが客層だが、誰も一言も話さない。
ズズ、ズズ
時計を見る、3:51
なんじゃこれ、
思わずニヤッして、
毎度、なんじゃこれ
お水はセルフ
僕は特に何も考えることもせず、
ボケーっとしていた。
ラーメンが出てきた
そこで店主が気付いて
ラーメンが出てきた
そこで店主が気付いて
「はいよ」とお水を出してくれた。
思い返すと店主はオーダーと
「いらっしゃい」
「お待ちどう」
「ありがとうございました」
のみ。
店内は
ズズ、ズズとテレビの音
ああ、この人たちはちゃんとラーメンを食べに来てるんだな。
「ラーメン屋があるからラーメン屋に行く」じゃなくて「ここのラーメンが好きだからラーメン屋に行く」
夏夜の少し涼しくなっている夜明け前に、ネギうめぇにゃあと思いながら、ふと考えました。
indigo la End「夏夜のマジック」