vivo daily stand 中野本店

東京都中野駅徒歩3分!vivo daily stand中野店はフレンチデリとデイリーワイン、エスプレッソやカフェラテを提供するバルです。

カテゴリ:ワイン > ブドウ


見慣れた優しい表情は消え
悲しげな表情を浮かべている。


彼は僕が言葉を発する前に
「今日は話したいことがあって」


バラを片手に
「よかったらどうぞ」


その人はご来店の度にお花を
丁寧に名前も



数日前
予想外の悲しいお知らせ



頷くことしかできない
言葉が思い浮かばない



「今日はありがとうございました」



いただいたバラがあまりにもきれいで


イブ・ピアッチェ
オールドローズというジャンルに
属するバラ

バラの中でも特に香りの強い


どんな香水にも負けないくらい

悲しい香りがしました






4月14日
熊本地震からちょうど2年

2年です

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AM11:00 土曜

目覚めた瞬間、昨夜の深酒のせいか、ひどく最悪な気分だ。

胃はもたれ、少し頭が痛い。

リビングに向かいソファに一旦座る。

すぐに立ち上がって冷蔵庫を開くと、

半分くらい残っている赤ワインが冷えている。


自分でもよくわからないが、

深みのある紫色を目の前にあった

コップにドボドボと注ぐ。

冷えているにもかかわらず、果実の芳醇な香りが立ち込める。

モーニングコーヒーを飲むように飲んだ。


濃厚なブルーベリージャム、オレンジピール、青い野菜、イチジク、ペッパー、コーヒーなどが入り混じり

凝縮感のある一本の線が優しく、余韻として長く続く。

目が覚める

一杯七千円もするワインをなんのこだわりもないコップで飲む

朝の迎え酒も悪くないと思いながら



ラベルを見た
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冷たい空気の中、暖かさが身に染みる季節になってくる頃。

今年もあと少しだなとぼんやりと考えはじめる。

華やかなイルミネーションが輝き、街中が明るくなる楽しい時期。一年を通じ最も多くの恋人たちでレストランが賑わうクリスマスも終わると、一気に年末年始モードに入る。

一週間でここまでガラリと雰囲気が変わる期間はないだろう。

のんびりしていられるのも今のうち、気が付けば残り二ヶ月間、あっという間だ。

去年の年末営業最終日、グラスを洗い、拭き取り、空き瓶を捨てて後片付けも大体終わった頃、シェフから一年の労いの意味を込めたシャンパンのプレゼント。

1976年【カルト ドール ブリュット】
40年物のドラピエ。9割【ピノ・ノワール】黒ブドウでつくられるシャンパーニュ。

意表をつかれ、上手く感情表現できない。

早速、針金を緩めそっとコルクを抜く。グラスに柔らかに発泡する液体を注ぐ。やや銅色を帯びた金。ドライフラワーやフルーツコンフィのニュアンスの香りが豊かに広がる。

フルートではなく、
ブルゴーニュグラスに。

自分の年齢より生きているシャンパン、緊張する。

40年目を迎えたものとは思えないような洋梨やカリンなど、フレッシュなフルーツを感じる。若々しいが、確かな熟成感、洗練された泡立ち、妖艶な雰囲気。

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「脳天突き抜けるほどの奥深い余韻」

大きな存在感で心地よく長い余韻にいつまでも浸っていられる。

そして、一年の締めくくりに極上のシャンパーニュを飲みたいなとまたぼんやり考えはじめる。

あれ以来、シャンパーニュを再定義し、喉を潤すように飲み干す飲み方や、とりあえずビールのようにグラスで注文することはなくなった。

特別な日に注文したいものに変わった瞬間。

シャンパーニュ地方は、フランス産地の最も北にあり、年間平均気温は11度、真冬になればマイナス25度にまで下がってしまう。

過酷な環境の中、栽培者達は何故畑仕事を続けているのか。

その歴史と発泡する液体に魅了された人々。

これから年齢を重ねるたびに、

シャンパンを飲む機会が増えそうだ。


ブドウ

その日は生憎の雨。

住宅街にあるそのお店はマンションの1F奥にひっそりとある。重厚な木製扉を開けるとコンクリート打ちっぱなしの素っ気ないエントランス。

そして奥のレストランスペースに案内されると薄暗い異空間が広がる。木製の壁面パネルに間接照明があたりテーブルはスポットライトで浮かび上がっている。

まるでカップル以外を拒むかのような雰囲気だが、モダンなインテリアはこれから出て来る料理を連想させる。

ワインリストからシャトーヌフ・デュ・パプをチョイス。一般的にこのワインは果実味たっぷりでタンニンが強く、どっしりと力強いものが多い。

グルナッシュ主体で数種類ブレンドされることがほとんどだ。彼女と選んだワインは、ミネラル、酸、果実味のバランス、フィネスが素晴らしく南仏という暑い土地で造られたものとは思えない。

一流の魅力的な一皿、二人でグラスの中にある様々な香りをさがしながら、あーだこーだと言い合う。

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お腹も心も膨れる素晴らしい時間だ。

そう思えた瞬間、共有できた時間と相手は直感的に忘れてはいけないと感じる。

あれ以上の南仏ワインにはまだ出会えていない。


雨の日、小さなワインバル、メニューを眺めていると南仏ワインを見つける。

少しあの頃を思い出しながら、頼んでみた。


ブドウ

ほとんどの席が埋まり始める遅い時間、いつもの時間に男性も現れた。

入口付近のスタンディング席と、カウンターに一つ空きがある。常連客はスタンディング席に流れる傾向にあるが、今日は迷わずカウンターに向かった。

「こんばんは」

「おっす、生ちょうだい」

右手でレバーを引き、左手に持ったグラスに金色のビールが注がれ、白いクリーミーな泡で蓋をする。

「お待たせしました」

「はいよ」

ゴクゴクと一口で半分くらい飲み、一呼吸。ようやく忙しい一日が終わったみたいだ。

黒髪のナチュラルショート。健康的な小麦肌。一見すると無地のネイビースーツに見えるが、光の当たり具合で、光沢のあるストライプ柄が浮き出ている。

いつもと雰囲気が少しちがう。何か思い詰めて、寂しげな表情。

「なんか赤ちょうだい」

「どんな感じにしますか?」

「今日は任せるよ」

グラスは既に空になっている。

何を勧めようか

「今日さ、娘の誕生日なんだよね」

「…………」

何も言わずにセラーから一本のワインを取り出す。

そのボトルのラベルはキラキラしていて、テントウムシのイラストが描かれた可愛らしいデザイン。透き通った明るいルビー色のワイン。

「どうぞ」

「可愛いラベルだね」

ワインを口に含む

「飲みやすいね。美味しいよ、ありがとう」


事情は分からない

ただ女の子というイメージのワインを勧めずにはいられなかった。

男性はビールを飲んでいたときより、少し嬉しそうな表情で、じっと優しい目でボトルを眺めていた。


テントウムシは幸運を呼び込むということ・ワインは味だけでなく雰囲気で飲むこともできる


伝えようとしたが、

その必要はなさそうだ

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ブドウ シリーズ

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