目の前にグラスが置かれる。一瞬目を見開く。少しびっくりしたが、それは気付かれないようにする。

今まで見てきたものとは別の異質な色。白色でもなく、赤色でもない。透明感のある橙色。

ヴィネガーと硫黄、枯葉の香り。口に含むと外見や香りとは裏腹に果実味があり、思いのほかあっさり飲みやすい。

これはなんだろう…どうやったらこのような綺麗な色になるのだろうか。

そう考えていると20代前半だろうか、若いウェイターが気取らず一言、「最近流行りのオレンジワインです」


ソムリエ試験2次試験、お疲れ様でした。本日合格発表でしたね。論述に「オレンジワインについて」が出題されたみたいです。


簡単な説明として


"オレンジワインとは、赤ワインのような白ワイン。 白ブドウを原料に、赤ワインの製法を用いて造られたワインが”オレンジワイン”です。 白ブドウの皮や種も一緒に仕込むことで、皮由来の香りや、通常白ワインにない渋味を伴う複雑な味わいのワインになります"


ここ数年、ワイン業界では少し流行っていました。現在は多く見られるようになり、お店側としてはワインを提案する際、個性的な外観と味わいなので、貴重なアイテムの1つとして扱っています。

経験上、初めから最後まで通して飲むこともでき、白ワインが飲みたいけど少し軽い、けれど赤って感じでもない。

そんな時には、ロゼワインやオレンジワインをお勧めしています。どちらも初めは少しひんやり冷やしていますが、徐々に温度が上がっていくにつれ、白ワインよりも様々な表情が感じ取れます。

今の季節にはちょうどいいかもしれないですね。今日からオレンジワイン知ったかぶりしちゃいましょう。